■2025年5月25日 日曜礼拝メッセージより(主任牧師 辻 秀彦 師)
御霊の中にいる
主題聖句(ローマ8:9)
けれども、もし神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは肉の中にではなく、御霊の中にいるのです。キリストの御霊を持たない人は、キリストのものではありません。
6月8日にペンテコステの記念礼拝を迎えます。そこで、今日と来週のメッセージは、実際に御霊様を内側に受け入れると、私たちはどうなっていくのか、ということについて、お話しさせて頂きます。
私たちは、イエス様を信じたら、洗礼を受けます。洗礼を受けると賜物として聖霊が与えられます。この3つのことは神様の約束で、ワンセットです。別々に考えてはいけません。
そして、賜物として聖霊が与えられたのに、追い出してしまっていないか、聖霊様がおられるのに、おられないかのような生活をしていないか、このような点も皆さんに考えて頂きたいと思います。
※助け主 聖霊様
今日の主題聖句には、もし御霊様が、イエス様を信じる私たち一人一人の内に住んでおられるなら、私たちは肉の中ではなく御霊の中にいるのです、と書かれてあります。
「御霊の中にいる」とは、御霊様の家の中にいるように、御霊様によって保護された中に住んでいる状態です。心の中の、御霊様の所有の家の中で、私たちの霊、魂は、御霊様と同居させて頂いて、親しくお交わりをさせて頂いている状態です。
なぜなら、イエス様が私たちを罪から解放するために、ご自分のいのちを代価として支払って、私たちを罪から買い戻してくださったからです。買い戻された私たちの霊、魂は、聖霊様の家で、聖霊様というコーチの側で、癒され、きよめられ、更に成長するように聖霊様は具体的にアドバイスをしてくださるのです。
※サウル王様とダビデ王様の違い
サウル王様は、王として神様に選ばれたにもかかわらず、その選びに正しく忠実に応答しませんでした。自分の考えでやりたいようにやり、指摘されると言い訳をします。彼は王家の子孫にメシア(イエス様)が生まれるという啓示も意に介さず、今、王であることに執着し続けました。彼は、滅びかかった小さなベニヤミン部族の者で、何のとりえもないことに劣等感を持ち、それを隠すために権力や力を得ることに喜びを持つようになり、神様への誠実さを失って彼は失敗してしまいます。
一方、ダビデは素直に神様のお考えに忠実に応答し、過ちを指摘されると、素直に従い誠実に改めました。彼は、遠い未来に子孫からメシアが現れるという預言を頂き、その恵みと祝福を心から喜びました。
サウル王様もダビデ王様も油注がれた2人です。どちらも聖霊様の働きを受けることが出来ていた2人です。しかし、聖霊様の恵みに対し誠実であったか不誠実であったかということが、子孫に至るまでの神の祝福に大きな違いが出て来るのです。
(出エジプト記34:6-7)に、「主、主は、あわれみ深く、情け深い神、怒るのに遅く、恵みとまことに富み、恵みを千代も保ち、咎と背きと罪を赦す者、罰すべき者は必ず罰して報いる者。父の咎は子に、子の子に、三代に、四代に。」とあります。
神様は「恵みを千代も保つ」と言われています。それほどに神の恵みは大きく、また不誠実な者に対して「罰すべき者は必ず罰する」と言われる神様であられます。
※恵みに生きる
聖霊様の啓示に忠実であったダビデには、特別な礼拝の仕方が啓示されました。器具も仕切りの幕もなく、幕屋の中には「契約の箱」だけが置いてあり、その回りで祭司たちが神様を賛美し続けるという「ダビデの幕屋]です。これは教会時代を予表した神様のダビデに対する啓示でした。そして私たちサンビ教団のビジョンでもあります。
(使徒行伝15:16-17)「この後、わたしは帰って来て、倒れたダビデの幕屋を建て直す。すなわち、廃墟と化した幕屋を建て直し、それを元どおりにする。それは、残った人々、すなわち、わたしの名で呼ばれる異邦人がみな、主を求めるようになるためである。」
いま私たち異邦人に与えられているペンテコステの日は、聖霊様がはじめて地上の人々に与えられたことを記念して祝われています。
「モーセの幕屋」のように、様々な規則に従う律法的なクリスチャン生活ではなく、神の愛とあわれみによって与えられた恵みに生きる生き方をするように、神様は願ってくださったのです。神様の愛と恵みに生きるという新しい契約を、イエス様を通して神様は私たちに与えてくださいました。その最も大きな恵みは、神の御霊を賜物として私たちの内に住まわせてくださったことです。
※御霊に属することを考える
恵みとしての聖霊様が私たちの内におられるならば、どういうことが起るのでしょうか。
律法的な生き方はしなくなります。律法的に自分を裁いたり、他人をさばいたりしなくなります。すべて神の恵みによって赦されているので、感謝が湧き上がります。多く赦された者は多く愛するようになります。自分の罪深さをよく知っている者は、赦された喜びと感謝も大きいからです。
ミッションバラバと呼ばれる集団は、ヤクザから回心したクリスチャングループです。罪深い自分に与えられた神の赦しの大きさを知った彼らは、大きな喜びと感謝をもって赦しの恵みを受け取りました。ここで人は価値観が180度変えられるのです
ペンテコステの日に向かっての今日の皆さんへのお勧めは、皆さんは聖霊様の中にいる、ということです。
まだ、その実感のない人は、悔い改めてイエス様の名によって洗礼を受けるなら、賜物として聖霊様が与えられることを信じて、「私は御霊の中に生きているんだ」と受け止めて、クリスチャン生活を始めていってください。そして、聖霊様が気付かせてくださる一つ一つの罪から離れていくことです。
聖霊様の中にいると、段々と私たちはきれいにされていきます。時間をかけて聖霊様と交わりをする中で、きよめられていき、親しい関係が築きあげられて行きます。
もし神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは御霊の中にいるのです。これが今日のポイントです。
他の聖書箇所もご紹介しますので、参考にしてください。
(ローマ8:5)
「肉に従う者は肉的なことをもっぱら考えますが、御霊に従う者は御霊に属することをひたすら考えます。」
(Ⅰコリント3:3)
「あなたがたは、まだ肉に属しているからです。あなたがたの間にねたみや争いがあることからすれば、あなたがたは肉に属しているのではありませんか。そして、ただの人のように歩んでいるのではありませんか。」
(ヤコブ3:14-15)
「しかし、もしあなたがたの心の中に、苦いねたみと敵対心があるならば、誇ってはいけません。真理に逆らって偽ることになります。そのような知恵は、上から来たものではなく、地に属し、肉に属し、悪霊に属する者です。」
御霊の中にいる皆さんは、御霊に属すること、すなわち互いに愛し合うクリスチャン生活を築き上げていって頂きたいと願います。