■2017年11月12日 日曜礼拝メッセージより(主任牧師 辻 秀彦 師)
 愛の使命(Mission)

主題聖句(第1ヨハネ3:16)
キリストは、私たちのために、ご自分のいのちをお捨てになりました。それによって私たちに愛がわかったのです。ですから私たちは、兄弟のために、いのちを捨てるべきです。

 

 今週の主題は、私たちそれぞれの使命というよりも、私たちの内に注がれている神様の愛の働きを意味しています。この愛の使命が私たちの内にもあるということで、私たち自身の使命にもつながります。
 個人的に使命を感じなくても、私たちに注がれている愛には使命があります。この愛の持っている使命が私たちの人生にも働いているということです。

  使命(Mission)=使者。自分に課せられた任務、天職。

 地上に神様の愛が注がれた、その任務は何でしょうか。この主題聖句では、神様の愛であるイエス・キリストはご自分の命を私たちのためにお捨てになりました。それによって、私たちに、愛とはどんな働きをし、どのような目的をもって行動に移るのか、愛そのものに使命があるのだとわかりました。
 この愛はイエス様ご自身のことです。この「愛がわかった」というところこそが、愛の使命であるととらえて、今回ご紹介したいと思います。
 愛は愛する者のために働き、力を発揮します。この愛が私たちの内に宿られているのなら、私たちは兄弟のために命を捨てるようになります。これは義務ではなく、愛の持つ使命として、湧き上がってくるものです。
 この兄弟のために命を捨てるという面で、時には葛藤が起こってきます。それは肉にある自分の自我と内に宿っておられる聖霊様の御声により起きてくる葛藤です。
 しかし、まずイエス様が私たちのためにいのちをお捨てになったということがわからなければ、私たちも兄弟のためにいのちを捨てるというところに共感することは出来ないでしょう。
 今日聞いて、すぐに出来るものではありませんが、自分の内に宿っている愛はこのような使命を持っているのだということを、まずは知識として持ってください。

1.塩に例えられる愛の使命(マタイ5:13)
「あなたがたは、地の塩です。もし塩が塩けをなくしたら、何によって塩けをつけるのでしょう。もう何の役にも立たず、外に捨てられて、人々に踏みつけられるだけです。」
 イエス様を信じるまでは地の塩であるとは考えたこともないでしょう。地の塩とはどういう意味なのでしょうか。

◎塩の働き
A)味をつける
 その物の素材の味を引き立てます。昔、おいしいスイカを祖父に食べさせたいと高額なスイカを選んで買って帰ったことがあります。しかし、一口食べた祖父は、おいしくないなあと言い、そのスイカに塩をべったりと塗って食べました。
 なぜ塩を塗ったのでしょう。それは、スイカの甘みを引き出すためです。そういう役割が塩にはあります。
 
 また、私(辻師)は甘い卵焼きが好きなのですが、ある時、塩を入れ忘れて砂糖だけで焼いてしまったことがあります。そうするとただ甘ったるいだけで、美味しくない卵焼きになってしまいました。塩が砂糖の甘さを引き締め、丁度いい甘さにしてくれるのです。
 塩は主役でなくても、味付けには無くてはならない存在です。

B)健全な状態を維持する(腐敗を防ぐ)
 私(辻師)の故郷は伊賀で山奥なので、魚は塩サバとか干し魚くらいしかありませんでした。そのため、魚とは塩辛いものだと思いこんでいたので、大阪に出て焼き魚で全く塩気がないのを食べてびっくりしました。山奥だったので、魚も腐らないようにとしっかり骨に染み込むほどに塩漬けにしていた訳です。
 塩には生物を腐りにくくしたり、健全な状態を維持するという働きがあります。

 このように2つの働きが塩にはあります。この塩の働きの特徴をイエス様はとらえて、「あなたがたは、地の塩です」と言われました。
 神に愛されて、あなた方の内に神の愛が宿っているなら「あなたがたは、地の塩」なのです。

【デボーション参考ポイント】
1)「地の塩」と「愛の使命」との関連を考える
 塩の働きが神様の愛の使命です。この罪に満ちた世界、塩気のない世界に味をつけ、生きがいを与えるという塩気のような働きを愛は与えます。
 本当の神の聖い愛に生きる者たちがいるからこそ、この世の人々は失望せずに、そういう生き方もできるのだと、少しでも希望や生きがいを見つけることができるでしょう。あなたの内にある神様の愛があなたを通して、地の塩としての働きをされるのです。
 また、これ以上罪が広がらないように、あなた自身の心の内に罪が入って来ないように、あなたの心が腐らないように、そして、あなたの夫婦の関係、家族の関係、人間関係においても、互いに愛し合うという神様の愛の関係が壊れないように、神の愛は使命をもって働いてくださいます。

2)神の愛は、あなたをどのように導いていますか?
 あなたの人生は塩気を保っているでしょうか。振り返り、反省し、今週少しでも塩気を表す事ができるように神様の愛の働きかけに心をゆだねてみてください。

2.光に例えられる愛の使命(マタイ5:14~16)
「あなたがたは、世界の光です。山の上にある町は隠れる事ができません。
また、あかりをつけて、それを枡の下に置く者はありません。燭台の上に置きます。そうすれば、家にいる人々全部を照らします。このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせ、人々があなたがたの良い行ないを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようにしなさい。」

◎光の働き
 神様の愛の使命は私たちを世の光として働かせられます。

A)暗闇を退ける
 そのためには、光を持つ必要があります。暗闇にある罪という力、その働き、私たちの心から罪の性質や罪の思いやいろいろな否定的な悲しい思い、傷ついた心の痛み、それらの闇の部分はどんなに努力しても消えません。特に、過去の様々な嫌な思いは心の暗闇として精神的に様々な問題をもたらしてきます。
 そのような闇の存在を退けるのは光しかありません。神のおことばは光であるとも書いてあります。愛なる神様から出た愛なることばは光です。「わたしの足の灯火となり、行くべき道の光」となってくださる神様の愛のおことばは、私たちの心の内にある闇を退け、癒してくださいます。

B)人々を照らす
 未来が見えない時に、みことばは未来に対する暗闇も退けてくださいます。
 自分だけを照らすのではなく、愛の使命が光の根源となって、私たちの内側から人々を照らします。沈んでいる人々、失望している人々、希望がなく悲しんでいる人々に光を持たらす働きです。何よりも人は、愛されるということに本能的に渇いています。
 なぜなら人は愛されるために造られたからです。神に愛されるために造られました。神様は全身全霊をもって、神ご自身のすべてをもって愛する対象として、人を神の形にお造りになられたのです。
 しかし、人は罪を犯して神との間に大きな隔たりを持ってしまいました。それにもかかわらず、もう一度取り戻すことが出来るようにと、神様は全身全霊を注いで愛を示されました。それが十字架です。
 なぜ、神様は蛇がエバを誘惑した時に、それをとどめなかったのでしょう。それはご自身の全身全霊の愛を示すためだったとも言えるかもしれません。
 彼らが罪を犯さなかったら、十字架の贖いは必要なかったでしょう。しかし、事実、神様はご自身のすべてをかけて、十字架で私たちへの愛を示してくださいました。神様のすべての愛という意味を持っているのは、「ひとり子」です。子どもは未来です。このひとり子を差し出すということは、現在だけでなく未来をもかけて、私たちの罪の赦しのために愛を表されたということです。
 神様はいのちをかけて愛していると私たちに言っておられるのです。
その犠牲と苦しみをも乗り越えられた神様の愛を私たちは受けています。

【デボーション参考ポイント】
1)「世界の光」と「愛の使命」との関連を考える
 愛の使命とは何でしょうか。愛することを通して達成されるものは何でしょうか。
 愛のミッションは何でしょうか。愛することを通して、人々の傷を癒し失望を希望に変えます。そういう任務を愛は持っていて、塩の特徴と光の特徴を通して、私たちにイエス様はさとしてくださっています。
 葛藤が起こるのは、内に神様の愛が注がれている証拠です。神様を信じているからこそ、自分の自我と神様の愛のみ声との間で葛藤が起こるのです。愛は人を赦そうと私たちの心に働きかけ勇気づけます。親切にしたい、もっと積極的に人々の助けになるようにと気づかせてくださいますが、もうひとりの自己中心の思いが恥ずかしいとか、今はそんな気分ではないとか、自分の五感に感じることを通して拒絶してきます。ここに葛藤が起こり、戦いが起こるのです。

2)神の愛は、あなたをどのように導いていますか?
 私たちは神様の愛に触れられ、神様の愛への信頼によって心が開かれていくことを通して、愛の持っている使命、それを行う能力が高められていきます。そして、人を赦し、困っている人に親切にし、その人を生き返らせ、立ち上がらせ、徳を高めるという任務を果たしていくことが出来るようになります。
 その愛の使命の働きに意志をゆだねていけば、愛の働きができるようになります。
 過去において多くの宣教師がこの愛によって心動かされ、首狩り族のところへおもむき、命を捨てて、遂には彼らに神様の愛を伝えていきました。こういう愛の行動は必ず実を実らせます。
 自分の感情によるのではなく、内に神様の愛が注がれているということを信じて、人々に愛を注ぎ続けていきましょう。

【俳句】

水だきに 大根おろし 欠かせない

 辛い大根ほど、美味しいものです。鍋の具材の味が引き立てられます。
生魚も大根おろしによって臭みが取れます。大根おろしの辛さが良いのです。